文化国家という経済政策、
どうもこんにちは
今日は寒いですね、昨日も寒かったですな、なんだか急に冬になったような按配で、4月の冬というのは人生初体験ですが、なんだか今年の気象とか気候とかが心配になりますね、最近はいつになったらどうなるのかというのが読めなくなってきているので。 さて、それはいいとして今日は、文化国家という経済政策、ということでも書いてみようかと、前回は今の日本は生産性の向上によって、かえって経済を破壊しているのではないかということを書いたのですが、では生産性の向上が経済を破壊するのならば、生産性を下げればいいのかというとそうでもない、そういうことを単純にすると全体の停滞を生んでしまうので、そんなに単純にはできないと思うのですね、それでどうするかと考えたときに文化的な生産という形で、生産を分散化していく方向性がいいのではないかと思ったので書いてみようかと。
それで文化国家という経済政策ということで、文化的な国家、今までのような経済だけの国家ではなく、文化的な側面も重要視していく国家体制、そういうものを今の日本は目指してもいいのではないかと思うのです。 なぜそういう方向性が今の日本にとって意味があるかというと、古代においてもそうなのですが、人類というものは生産性の向上が進むと大体において文化的な方向を目指し始めるもので、それは何故かというとやはり生産性の向上の弊害を避けるためなのだと思います。 例えば生産性が上がっていけば過剰生産によって全体の形が崩れてしまうわけで、何事もバランスというものが必要なもので、偏ったことをしているといずれ手詰まりになってしまうものだと思います、だからそういう偏りがおきないように、生活に必要なものの生産と、生活に必要というわけではないか意味のある文化的な生産という生産の二重性を持って、人は生産による偏りというものを補正していくのだと思います。
その点において今の日本は、生産性の向上によって殆どすべてのものが破壊されているような状況ですから、やはり文化的な要素を持って生産の二重性のようなものを考えていかなければいけないと思います、ま、ほかの方法でもいいとは思うのですけど、何らかの形で生産というものを多種多様化して、それぞれをずらし、生産が過剰化しないような措置を考える必要があるのではないでしょうか、単純な生産性の向上ではうまくは行かないでしょう。
またほかの点においても文化国家というものはメリットがある、本をよく読む方は知っておられると思うのですが、日本の人材の質の変化を見ると、ここ百年ぐらいを見るとやはり一番いいのが江戸時代、次が明治大正で、昭和の初期くらいまではまあまあの方がいますが、昭和の中期、末期あたりになると人材と呼べる人がいなくなる、もちろん昭和の後半あたりでも優秀な方はおられたとは思うのですが、ある以上のレベルに達していた方というのは多分いなかったのではないかと思います、戦後は会社とかの縛りが強かったという面もあるとは思いますが、しかし全体の傾向を見ると日本は江戸時代以降人材の質の低下が長期的に起こっていると見るのが妥当ではないかと思います。
それではなぜ江戸時代には人材がいて、今の時代には人材が少ないのか?、その点は江戸時代と今の時代を比べてみれば分かる、江戸時代という時代は文化というものが社会の中心にあって、文化を中心に社会が動いていたといっていいようなそういう文化国家体制だったわけです、多分今の日本よりいい世の中だったと思います、そしてそういう文化的土壌から非凡な人材が出てきて、何か問題がおきたときや何かをなそうとしたときに、適切な対処をしたわけです。
それが今の日本では、とにかく何をなすにも人がいない、何か問題がおきたらそれまでで対処できる人がいない、何かしようにもそれができる人がいない、だから何をやってもジリ損になりうだつがあがらないのです、多分日本は江戸文化の生んだ人材というリソース(資源)を、どんどん使っていって完全に使い切った状態なのではないでしょうか、だからもしこの国を良くしたいのならば、それを補充する必要がある、今のままではうまく行かないでしょう。
それ以外にも、文化というもののもう一つの長所が、企業的な側面と相反するところがあげられると思います、例えば企業というものはいかに表面的であるかを競うところがある、ある種厚化粧の競技のような面がある、表層的な積み重ねの世界であり、それが本質的にどうなのかということは案外考えないところがある。 その点文化というものはその逆であって、いかに本質的にどうであるのかというものを問う世界であり、人間の素地そして本質というものをとらえていく世界であり、どちらかといえば企業的世界とは逆の方向性を向いている世界であると思います。
そしてその二つの性質を考えてみると、今のように単純に企業社会というものを進めていっている場合、いずれ厚化粧だらけで何がなんだかわからない社会になって崩壊するでしょう、企業だから柔軟かというとそうでもなく、企業的視点というものは案外官僚的視点を変わりがないものであり、非常に硬直したものです、それがもし文化的なものが社会的に強ければ、多くの方が企業的な視点だけではなく、文化的な視点でもものを見るので、考えに柔軟性が生まれ偏った世の中にはなりづらくなるのではないでしょうか。
ただ、文化というものは抽象的なものであり、何をもって文化とするということはあまりはっきりしないものだと思います、その点どうするかこうするかという点において、判りづらい面もあるとでしょうけど、今日本の問われているのは短期的転換ではなく、長期的転換においてどうするかということなので、長い目で見るとやはり文化のような補完するものがいるのではないでしょうか。 今の日本の問題、人材の質の低下、企業重視社会の弊害、また企業重視をすることがかえって企業の力削いでいる面があるという問題、今問われているのは企業や経済という部分的な突出部をどうするかではなく、全体のバランス調整をどうするかという面で問題を問われているわけで、そういう面を考えるとやはり抽象的かもしれませんが、文化的な方向性というものを探っていったほうがトータルで見ればメリットが大きいのではないかと思います。
それで全体的にいえるのは、今の日本は全体の力を企業に集め、その集まった力を生産性の向上という形に当てはめていって、それによって全体の活力を増そうとしているように見えます。 確かに今までならばそれでよかったでしょう、しかし今問われているのは長期的転換をどうするかであり、今までやってきたことをちょっと変えるようなことでは対処ができないのです、たとえば今起きている日本の問題は生産性の向上による、社会全体の破壊のようなことが起きているように見えるので、そこを変えていかないといけない、今の日本は企業重視をしすぎた結果、企業の行動原理のようなものが社会にこびりつき、人の人生が人の人生でないかのような硬直した社会が広がっているように思えます、
そしてそのような硬直した状況では、数値的な何らかの上昇というものはあっても、現実的な人の生活の改善というものはおきないのではないでしょうか、そもそもそういう方向性を避けるために転換がひつようなのであり、企業の利益を上げるために転換が必要とされているわけではないのです、それがこの国に必要とされている長期的転換の本質なのだと私は思っています、
だから文化的な社会、分かりづらいですが江戸時代あたりをモデルにしたような社会というものを作れば、生産性の向上による歪みもなくなり、多くの人にとっての意味のある社会が来るのではないでしょうか、
それでは来週からは週一回になるので、次回は来週の水曜になります、では次回まで。
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